関東と接する南山口(みなみやまぐち)の拠点、福島県南会津郡南会津町田島には、標高739メートルの愛宕山頂に鴫山(しぎやま)城があります。天正18年(1590)会津へ入った蒲生氏郷は、この城に小倉作左衛門を城代として置きました。上杉氏は、慶長3年(1598)2月、直江兼続の弟、大国但馬守実頼(さねより)を2万1千石で、関東方面の押さえとしてこの城に配置しました。慶長5年7月には、直江兼続の弟、大国実頼に命じ普請させた鶴ヶ渕(つるがふち)防塁跡(栃木県日光市)や、鴫山城と向羽黒山城の中間防衛拠点として、九々布(こうぶ)城(南会津下郷町中妻)や久川城跡(南会津町青柳)があります。
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